Monday, September 26, 2016 10:29 AM

輸入米問題で波乱も 臨時国会TPP審議

 26日開会した臨時国会で、環太平洋連携協定(TPP)の審議は波乱含みの展開になりそうだ。先の通常国会では、政府の情報開示姿勢や西川公也元農相の著作を巡って審議が一時空転し、承認を先送りした。今国会では、輸入米の入札で発覚した業者の不透明な取引が新たな火種となりそうで、承認を急ぐ政府、与党に対し、野党は対決姿勢で引き続き臨む。

 TPPは昨年10月に参加12カ国で大筋合意し、今年2月の署名により内容が確定した。各国の議会承認などの手続きを経て発効すれば、国内総生産(GDP)で世界の約4割を占める巨大経済圏が誕生する。米国では承認のめどが立たない状況が続いているが、日本はオバマ政権を側面支援する意図もあり、承認を急いでいる。

 TPPが発効すれば日本の農林水産物は82%の品目で最終的に関税が撤廃される。コメは米国とオーストラリア産の輸入枠が拡大され、牛・豚肉も大幅に関税が引き下げられる。(共同)