Thursday, May 15, 2025 6:54 AM

ウェイモ、AV1200台超リコール〜障害物衝突のリスク軽減へ

 アルファベット傘下の自動運転車(AV)開発部門ウェイモは14日、チェーンやゲートなど路上の障害物との衝突リスクに対処するため、AV1200台以上のリコール(回収・無償修理)を実施すると発表した。連邦当局が昨年調査を始めたことを受けた措置で、ソフトウェアを更新する。

 ロイターによると、リコール対象は、同社の旧型第5世代自動運転システム(ADS)ソフトウェアを搭載するAV1212台。ウェイモは現在、カリフォルニア州サンフランシスコとロサンゼルス、アリゾナ州フェニックス、テキサス州オースティンで1500台以上のAVを運行している。

 同社は、2022年から24年末までにチェーン、ゲート、その他の障害物との衝突事故が16件発生したことを認識しているという。ただし、運輸省道路交通安全局(NHTSA)への提出書類によると、これらの事故による負傷者はない。

 NHTSAは、ウェイモのロボタクシー(自動運転タクシー)が交通安全法に違反する可能性のある動きをしたとの報告を受け、24年5月から同社車両の性能に関する調査を開始した。同局によると、調査中の複数の事故は「有能なドライバーであれば避けると考えられるような明らかに見える物体との衝突」だった。調査は今も続いている。

 ウェイモは、この問題は最新版(第6世代)自動運転ソフトウェアへの更新によって修正済みであり、24年12月末までに最新ソフトを全車両に導入したと説明した。

 ウェイモやゼネラル・モーターズ(GM)のクルーズなどのAV開発企業は、23年にクルーズ車両が歩行者に重傷を負わせた事故をきっかけに規制当局の厳しい監視を受けている。GMはクルーズによるロボタクシー開発への資金提供を打ち切り、先進運転支援システム(ADAS)の開発に専念する方針に転換した。