Wednesday, April 01, 2020 10:02 AM

緊急宣言はスピード重視 首相「東京での最悪想定」

 安倍晋三首相は1日の参院決算委員会で、新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言を巡り、国会への事前報告の手続きについて問われ「宣言を出すというのは、相当厳しい状況で、スピード感も必要だということも理解いただきたい」と述べた。同時に「今この時点で、宣言を出す状況ではない」とも発言した。感染者が東京都内で爆発的に増えた場合の対応に関し「最悪を想定し、既にさまざまな可能性などについて準備を進めている」と強調した。

 現況に関し「日本が戦後、経験したことのない国難ともいえる状況だ」と指摘。「幸いにしてオーバーシュート(爆発的患者急増)を回避できたとしても、瀬戸際の状態が、ある程度の長期にわたって続く」とした。緊急経済対策を来週まとめる方針も示した。

 ロックダウン(都市封鎖)について「フランスのようなロックダウンができるのかといえば、できない。誤解がある」と言及。「さまざまな要請はするかもしれないが、(フランスなどと)性格は違う」とし、日本の法律上、強制力は弱いとの認識を示した。(共同)