Monday, April 20, 2020 10:26 AM

NY原油、21年ぶり安値 協調減産も一時14ドル台

 【ロンドン共同】国際原油価格が産油国の原油協調減産の合意後、1週間過ぎても低迷し続けている。週明け20日のニューヨーク原油先物相場は、指標の米国産標準油種(WTI)の5月渡しが一時、1バレル=14ドル台半ばに下落し、1999年3月以来、約21年1カ月ぶりの安値をつけた。

 新型コロナウイルス感染症の拡大で経済活動が停滞する中、需要の落ち込みに産油国の減産量を上回る勢いがみられるためだ。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国の連合体「OPECプラス」や枠組みに参加しない米国は、原油価格が上昇基調に転じなければ、さらなる生産抑制など追加施策が避けられない可能性もある。

 原油価格は年初に1バレル=60ドルを超えていた。原油安は消費者には石油製品が値下がりする恩恵があるが、産油国にとって歳入減など財政上大きな打撃となる。