Friday, May 22, 2020 10:31 AM
中国、成長率目標示せず コロナ打撃、88年以降初
【北京共同】新型コロナウイルス感染症の影響で延期されていた中国の第13期全国人民代表大会(全人代=国会)第3回会議が22日、北京で開幕した。習近平指導部は、2020年の国内総生産(GDP)成長率の目標設定を見送った。経済成長率の目標を公表し始めた1988年以降で初めての事態。一方、今年の国防予算は前年比6.6%増とした。新型コロナで経済が大打撃を受ける中でも軍拡を進める。
李克強首相は政府活動報告で「感染症対策は大きな戦略的成果を収めた」と克服を強調。一方で新型コロナは「終息していない」として、第2波を警戒する姿勢を示した。「国際協力を積極的に行い、速やかに感染症情報を報告した」と主張し、中国が情報を隠蔽したと非難するトランプ政権に反論した。
全人代に提出された予算案で国防費は約1兆2680億元(約19兆1700億円)を計上。伸び率の6.6%は、19年の7.5%から縮小した。ただ今年の一般公共サービス費や外交支出は1割以上減額しており、軍拡路線を変えない姿勢が浮き彫りになった。南シナ海や台湾問題を巡り米国との攻防が激しくなる中、地域での軍事的な存在感を高める。
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