Tuesday, May 26, 2020 10:13 AM

ランクセス、植物由来のゴム加工促進剤を開発

 ドイツの特殊化学品メーカー、ランクセス(LANXESS)は、従来の「アクチプラストPP(Aktiplast PP)」とは異なる植物由来の原料「Aktiplast PP-veg」を開発した。ポリマーブレンド用の加工促進剤として、タイヤなどに使用される。

 ランクセスのラインケミー事業部門は、ゴム加工業者の二酸化炭素(CO2)排出量削減を目指している。「Aktiplast PP-veg」は、アジアの取引先の要求に応えて、再生可能な原料を使って特別に開発した。欧州の大手タイヤメーカーも興味を示しているという。

 Aktiplast PP-vegは、従来製品とは違って植物油から製造されている。再生可能な原料の割合は約90%で、CO2排出量の大幅な削減が可能になる。ランクセスによると、天然ゴムを使ったポリマーブレンドに適しており、ゴム化合物の粘度を下げながら射出と押出の挙動を大幅に改善する。化合物の組成に応じてスコーチ(焼け)を改善して加硫を促進し、金型に異物を残さず、簡単に離型できる。

 ランクセスは、ドイツ・ハノーバーで開かれるTire Technology Expoでも、タイヤ製造向けの多用途で持続可能なソリューションを披露した。環境に優しい離型剤のRhenodiv、タイヤマーキング用ペイントのRhenoshape、アラミド繊維マスターバッチのRhenogramと特殊な添加剤も展示した。