Monday, June 27, 2016 11:12 AM

採算性に疑問の声も 5000億円超の巨大事業

 パナマの海上交通の要衝、パナマ運河は船舶の大型化に対応するための拡張工事が完了し、26日に新たな水門を使った航路が開通した。パナマ運河庁は通航料の増収に期待を寄せるが、総工費50億ドル(約5100億円)超という巨大投資の採算性に疑問の声も上がる。

 「(投資)回収の見通しは?」。前日の25日、パナマ運河庁が開いた記者会見で記者から質問が上がった。運河庁のベニテス副長官は拡張により、米東海岸と北東アジアを結ぶルートが大きな売りになると説明。副長官は「拡張計画が持ち上がったとき、私たちは米国が天然ガスの輸出国になるとは思っていなかった」と強調した。

 運河庁のキハノ長官はスペイン通信に対し、拡張された運河は年間4億〜5億ドルの追加収入を生み出すとの見方を示した。(共同)