Wednesday, July 01, 2020 10:41 AM

米、対イランで孤立鮮明 安保理会合、同盟国も批判

 【ニューヨーク共同】国連安全保障理事会の会合で30日、対イラン制裁の武器禁輸措置延長を求める米国の孤立が鮮明になった。ポンペオ米国務長官は「イランが平和への脅威でなければ何が脅威なのか」と訴えたが、各国はイラン核合意の順守を呼び掛け、欧州の同盟国も米国の「国際法違反」を批判した。

 米国が2015年の核合意から一方的に離脱し独自制裁を再開したことで対立を激化させたという見方は、国際社会のほぼ共通認識。会合ではディカーロ国連事務次長(政治局長)や各国の国連大使が、米国の合意離脱に懸念を表明した。

 米国は武器禁輸の無期限延長を定めた決議案を安保理の全15理事国に提示している。採択されなかった場合、「対イラン国連制裁の再発動」を求める構えを示しているが、再発動が実現すれば核合意は根本的に崩壊する。