Tuesday, July 07, 2020 10:36 AM

香港、令状なし捜索可能に 「警察国家」の懸念

 【香港共同】香港政府は6日、香港国家安全維持法(国安法)に基づいて設立した「国家安全維持委員会」の初会合を開き、香港警察による捜査手続きを定めた実施細則を決定、特定の状況で警察に捜査令状なしでの家宅捜索などを可能にした。香港政府の林鄭月娥行政長官は7日の定例記者会見で、実施細則制定は正当だと主張した。

 だが警察の判断だけで通信傍受が可能になるなど、細則は問題点が多く指摘されている。国安法施行から1週間となった香港では「警察国家になる」(民主派幹部)との懸念も出始めた。

 細則は国家の安全に危害を加えるようなインターネット情報の削除のほか、捜査協力を拒否した外国や台湾の組織への罰則も規定。国際金融センター香港のビジネス環境に大きな影響が出る恐れが指摘されている。