Monday, July 27, 2020 10:37 AM

ウクライナ東部で停戦措置 紛争終結に向け正念場

 【モスクワ共同】ロシアの支援を受けた親ロシア派武装勢力とウクライナ軍の紛争が続くウクライナ東部で27日、完全停戦に向けた新たな措置が始まった。2014年の紛争開始以来、何度も破綻してきた停戦が今度こそ実現するか、正念場を迎えた。

 親ロシア派武装勢力とウクライナ軍はいずれも、27日までにそれぞれの部隊に「完全停戦」を命じた。新たな措置では違反すれば厳しい処罰が科されるとされるが、ウクライナ軍司令部は「攻撃されれば国際法、ウクライナ法に基づき反撃する権利がある」と主張、実際に停戦が維持されるかどうかは不透明だ。

 新措置はロシアと親ロシア派、ウクライナの代表による3者会談で22日に最終合意した。あらゆる攻撃、破壊・挑発活動が禁止され、一方が攻撃を仕掛けても他方は直ちに反撃せず、調整機構を通じた協議が義務付けられる。協議が不調に終わり反撃する場合にも、攻撃命令を調整機構に提出することが必要。この手続きに違反した者はそれぞれの勢力から処罰される。