Wednesday, July 29, 2020 10:21 AM

米火星探査車打ち上げへ 開発参加の日本人も見守る

 【ワシントン共同】航空宇宙局(NASA)は30日、火星表面の土壌から生命の痕跡を探す探査車「パーシビアランス」をフロリダ州の発射場から打ち上げる。開発に参加したNASAの日本人技術者3人も出発を見守る。探査車が火星表面で自らの判断で走るためのプログラムづくりをした小野雅裕さん(37)は「地球外生命の痕跡発見という大きな科学の一歩になるかもしれない」と期待を込めた。

 探査車は6輪で小型車ほどの大きさ。来年2月に火星に着陸する。1日数百メートル走行し、ロボットアーム先端の掘削装置で岩や砂を掘り、筒状の容器に詰める。容器は火星の表面に置いておき、将来別の探査で回収、地球に持ち帰る。

 小野さんらはカリフォルニア州にあるNASAジェット推進研究所の所属。石松拓人さん(39)は、着陸候補地の絞り込みや掘削装置の動作試験のデータ分析を担当した。「自分がNASAで携わった機体が宇宙に行くのは初めて。楽しみと不安が半々だ」と話した。