Thursday, August 06, 2020 10:13 AM

オフィス空室、悪化幅最大 2年4カ月ぶり2.77%

 三鬼商事が6日発表した7月末時点の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィス平均空室率は、前月比0.80ポイント上昇し2.77%だった。5カ月連続の悪化で、2.80%だった18年3月以来2年4カ月ぶりの水準。上昇幅は月次の調査を始めた2002年1月以降で最大だった。一方で、平均賃料は最高値を記録した。

 複数の企業が、新型コロナウイルス感染拡大前からの予定通り新築ビルに移転。空いたオフィスの募集が始まったものの、コロナ禍で経済の先行き不透明感や在宅勤務が広がり、企業が新規の契約に慎重になっていることが響いたとみられる。

 3.3平方メートル当たりの平均賃料は0.59%上昇の2万3014円と、79カ月連続で前月を上回った。これまでの最高値だった08年8月の2万2901円を上回ったが、三鬼商事の担当者は「空室率の上昇により、賃料は今後下がる可能性が高い」と分析した。(共同)