Wednesday, October 05, 2016 6:00 PM

シリア軍、空爆抑制を発表 市民に「避難」促す

 シリアのアサド政権軍は5日、北部の激戦地アレッポで続けてきた反体制派地域への空爆や砲撃を減らすと発表した。軍は声明で、反体制派が市民を「人間の盾」にしていると指摘、空爆を弱めることで市民に政権側地域などへの「避難」を促す意向を示した。

 また軍は、作戦が成功し反体制派が支配するアレッポ東部への補給路を「すべて遮断した」と強調した。政権軍はアレッポの完全掌握を狙っているとみられ、空爆や砲撃の抑制がどの程度続くかは予断を許さない。

 政権軍は、米国とロシアが主導し9月12日に発効した停戦を当初は順守していたが、東部デリゾール県で17日に米軍などの空爆で兵士多数が死亡した後、態度を硬化。19日に停戦終了を宣言し、アレッポなどで反体制派地域への攻撃を再開、病院や学校も対象とした徹底的な空爆に国際社会の批判が高まっていた。(共同)