Thursday, August 13, 2020 10:09 AM
「模擬原爆」の企画展 名古屋、破片のレプリカも
太平洋戦争末期に、米軍の特殊部隊が原爆投下訓練のため国内各地に投下した「模擬原爆」の実態を伝え、精巧なレプリカを展示する企画展が、29日まで名古屋市の「戦争と平和の資料館ピースあいち」で開かれている。模擬原爆の調査を進めてきた愛知県の市民団体「春日井の戦争を記録する会」の金子力代表(69)は「市民の手によって明らかにされた歴史の一ページ。次の世代への継承を含めて、ぜひ立ち寄ってほしい」と呼び掛けている。
模擬原爆は、長崎に投下されたプルトニウム型原爆とほぼ同じ形状と重さで、通常火薬が詰め込まれていた。形や色から「パンプキン爆弾」とも呼ばれ、1945年7月20日から同8月14日にかけて愛知など18都府県に計49発落とされ、400人以上が死亡した。米軍が使った通常の大型爆弾の重さは1トン程だったのに対し、模擬原爆は約4.5トンに上る。
記録する会が91年、米軍の空襲記録などを分析し、投下が繰り返されていた実態をつかんだのを契機に、全国各地で調査が進んだ。(共同)
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