Monday, September 14, 2020 10:25 AM

拘束され「消される」恐怖 中国当局から聴取の豪記者

 中国当局から国家安全上の問題を理由に事情聴取を受け、中国からオーストラリアに緊急帰国した豪紙記者が14日までに、通信アプリを通じて共同通信の取材に応じ、当時の経緯を証言した。「消されてしまうと恐怖を感じた」と語り、外部と連絡できないまま長期間拘束される可能性を懸念したという。中国当局は対外関係の状況次第で、駐在する外国メディアを今後も標的にする可能性があると警告した。

 取材に応じたのはオーストラリアン・フィナンシャル・レビュー紙のマイケル・スミス記者(51)。スミス氏によると、制服姿の男性6人と女性通訳1人が上海市内の自宅を3日午前0時半ごろ訪問。男性1人が国家安全省のバッジを提示したため室内に入れた。

 「ある事案の参考人として今後聴取する必要があり、その間は出国禁止」との趣旨の文書が読み上げられ、スミス氏が署名すると、7人とも立ち去った。「事案」の具体的説明はなかった。(共同)