Friday, October 07, 2016 10:08 AM

コロンビア大統領に平和賞 半世紀の内戦終結へ努力

 ノルウェーのノーベル賞委員会は7日、今年のノーベル平和賞をコロンビアのフアン・マヌエル・サントス大統領(65)に授与すると発表した。「50年以上にわたる内戦終結に向けた断固たる努力」を授賞理由に挙げ、賞は「希望を失わなかった国民や、内戦の数え切れない犠牲者らにささげられる」と表明した。

 コロンビア政府と左翼ゲリラ、コロンビア革命軍(FARC)などとの内戦では約22万人が犠牲になったとされる。サントス氏は今年8月、FARCと和平最終合意に達し、9月に署名したが、和平合意案は今月2日の国民投票で否決された。同委員会は平和賞の授与で、最終解決に向けたさらなる努力を両者に促した形だ。

 サントス氏は同委員会の電話連絡に対し「わが国と内戦の犠牲者にとって非常に重要な出来事だ。(和平への)大きな後押しとなる」と強調。首都ボゴタの大統領府で「私の名ではなく、全てのコロンビア人、特に内戦犠牲者の名の下に賞を受ける」と述べた。(共同)