Friday, October 07, 2016 10:09 AM

日弁連、初の死刑廃止宣言 終身刑導入、20年までに

 日弁連は7日、福井市で人権擁護大会を開き、2020年までの死刑制度廃止と終身刑の導入を国に求める宣言を採択した。日弁連が制度自体の廃止目標を表明したのは初めて。冤罪の危険や世界の潮流を理由に挙げ、死刑を巡る議論を活発化させたい考えだが、犯罪被害者を支援する弁護士は反発している。

 日弁連は11年の人権擁護大会(高松市)で、死刑制度に関する「全社会的な議論」を呼び掛ける宣言を採択。議論が尽くされるまでの間は執行を停止するよう求め、執行があるたびに抗議声明を出している。

 7日の出席者786人のうち546人が宣言に賛成。討論では、賛成派が「人は変わるということを前提に刑事裁判に取り組んできた」と訴え、反対派は「死刑を望む遺族の気持ちに逆らうことはできない」と反論した。(共同)