Tuesday, September 29, 2020 10:56 AM

新STARTは延長可能 ロシアの出方次第と米特使

 来日中のビリングスリー米大統領特使(軍備管理担当)は29日、来年2月に期限切れとなる米国とロシアの間の新戦略兵器削減条約(新START)の延長協議について、米側が提示した条件をロシアがのめば、11月の大統領選までの合意もあり得るとの見方を示した。オンラインの記者会見で語った。

 米国は全種類の核弾頭を制限対象とし、中国も参加させる次期軍縮条約の「枠組み合意」の受け入れをロシアに求めているが、米露の立場には隔たりがあり、今後の交渉で折り合えるかどうかが焦点となっている。

 ビリングスリー氏は新STARTについて「米国の90%以上の核兵器が対象なのに対し、ロシアは45%程度にすぎず、中国はゼロだ」と不満を表明。その上で、新たな枠組み合意は「ロシア側にも非常に妥当な提案だ」と述べ、ロシアの同意を求めた。(共同)