Thursday, June 05, 2025 7:24 AM

アマゾンとステランティス、車載ソフト共同開発を終了

 アマゾンとステランティスが、車載ソフトウェアの共同開発を終了することが分かった。

◇双方が合意

 ロイターによると、決定は双方の合意による。ソフト開発は終了するものの、両社は「引き続き価値あるパートナーとして、さまざまな分野で協力を継続する」という。

 両社が2022年に発表した「スマートコクピット(SmartCockpit)」プロジェクトは、アマゾンの車載技術を柱とし、運転体験の変革や両社の車載技術の信頼性向上などを狙った事業で、ドライバーの識別、温度調節、ナビゲーション、さらには家庭の照明操作まで、個人に最適化する機能を実現し、車を家の延長のような空間にすることを目指していた。

 ステランティスは、アマゾンのソフトウェアに関する専門知識を生かしてテスラや中国の比亜迪(BYD)といった新興勢力に対する競争力の強化を目指し、アマゾンにとっては、より多くの自動車メーカーへの技術提供に向けた指標となるはずだった。

 ステランティスの当時のCEO、カルロス・タバレス氏は「この提携で、車を運転していない時でも最も魅力的で好まれる空間にする」と語ったが、同氏は24年に突然退任。アントニオ・フィローザ氏が後任に就き、同社は現在、24年に約40%下落した株価の回復に努めている。