Monday, June 27, 2016 5:45 PM

中絶制限の州法は無効 米連邦最高裁が違憲判断

 米連邦最高裁は27日、大規模医療機関並みの十分な態勢を整えた施設でしか人工妊娠中絶を認めない南部テキサス州の州法について、中絶を受ける権利に障害となり「憲法に反する」として、無効だとの判断を示した。中絶は同性婚や銃規制と並び、是非を巡って米社会を二分する問題。11月の大統領選でも争点の一つになりそうだ。

 オバマ大統領は声明で「最高裁が女性の権利を守った」と判断を歓迎。大統領選で民主党の候補指名が確実なクリントン前国務長官も「テキサス州と全米の女性の勝利」と評価した。

 最高裁は判事9人で構成するが、2月に保守派の判事が死去。残る8人のうち5人が、1973年に女性の権利として中絶を合法化した最高裁判断を踏まえ、州法は女性の権利への障害になっていると判断した。(共同)