Wednesday, October 07, 2020 10:25 AM

コロナ追加策協議停止 大統領、最高裁人事を優先

 【ワシントン共同】トランプ大統領は6日、新型コロナウイルスの追加経済対策に関し、野党民主党との協議を停止し、11月3日の大統領選後に先送りする考えをツイッターで表明した。巨額対策を求める民主党との隔たりが埋まらなかったと説明し、与党共和党の指導部に最高裁判事の人事承認に専念するよう求めた。景気に冷や水を浴びせるのは避けられず、回復途上の経済に悪影響を与えそうだ。

 トランプ氏は追加策で「1兆6000億ドル(約169兆円)もの非常に寛大な提案をした」と強調した。民主党のペロシ下院議長が2兆ドル超を要求し「誠意を持って交渉しなかった」と指摘し、停滞の要因は民主党側にあると主張した。

 ただ、協議先送り表明後に株価が急落すると、トランプ氏は1人1200ドルの現金給付や航空業界への支援策を個別に挙げて「今すぐ署名する準備ができている」と議会での合意形成を迫った。経済政策の道筋は不透明さを増している。