Thursday, October 22, 2020 10:27 AM

米航空2社、赤字72億2000万ドル コロナ流行、旅客収入激減

 【ニューヨーク共同】アメリカン航空グループなど米航空大手3社の2020年7〜9月期決算が22日、出そろう。これまでに発表したユナイテッド航空ホールディングスとデルタ航空はいずれも純損益が3四半期連続の赤字に陥り、純損失の合計は72億2000万ドル(約7500億円)に上った。新型コロナウイルス流行で旅客収入が激減し、経営危機が続いている。

 日本でも全日本空輸を傘下に持つANAホールディングスが21年3月期で過去最悪の5000億円規模の赤字を見込んでいる。新型コロナの収束が見通せない中、航空業界の世界的な苦境が改めて浮き彫りとなった。

 売上高はユナイテッド、デルタともに前年同期と比べ8割近く減少。欧州を中心に新型コロナ流行が再拡大し、旅客需要低迷の長期化は不可避だ。米政府に追加支援を求めているが、大統領選を巡る思惑が絡んで与野党協議が難航しており、経営破綻への懸念が高まる恐れもある。