Monday, October 26, 2020 10:09 AM

アップルと「秘密提携」 グーグル提訴で浮上

 【ニューヨーク共同】米司法省などが起こしたグーグルの独占禁止法(反トラスト法)違反訴訟で、グーグルとアップルが結ぶスマートフォンなどでのインターネット検索を巡る巨額取引が焦点に浮上した。ライバルとみられてきた巨大IT2社が秘密裏に手を結び、持ちつ持たれつの「特別な関係」にあったことが明らかになり、米国内に衝撃を与えている。

 ニューヨーク・タイムズ電子版は25日、「ネットを支配する両社の秘密提携」と伝えた。訴状によると、アップルは、グーグルの検索エンジンを「iPhone(アイフォーン)」のブラウザーの初期設定などにする代わりに、年80億〜120億ドルを受け取っている。グーグルが検索を通じた広告収入の一部をアップルに支払い、昨年のグーグル検索の半数はアップル端末からという。

 司法省は競合の検索サービスを排除する取引と見なすが、グーグルは自社サービスの宣伝にすぎないと反論している。訴訟の結果、この取引を結べなくなれば、アップルは手軽な収益源を失う。グーグルは検索利用が減り、事業に大きな影響が出る可能性がある。