Friday, December 04, 2020 8:50 AM
国債発行100兆円突破へ 補正3度、税収大幅減で初
2020年度の当初予算と補正予算を合わせた新規国債発行額が、初めて100兆円を突破する見通しとなったことが4日、分かった。新型コロナウイルス対策で3度にわたる大型補正予算を編成することに加えて、経済低迷で税収が大きく落ち込むため。国債発行はこれまでの最多だったリーマン・ショック時の09年度(52兆円)の2倍となる空前の規模で、深刻な財政悪化の姿があらためて浮き彫りになった。
国債発行額は、新型コロナ流行前の昨年末に編成した20年度当初予算では32.6兆円だった。その後の感染拡大に伴い、1人10万円の特別定額給付金や観光・外食支援事業「Go To キャンペーン」を盛り込んだ第1次補正予算で25.7兆円、雇用調整助成金の拡充や家賃支援の給付金を手当てした2次補正で31.9兆円を積み増し、合計で既に90兆2000億円まで膨らんでいる。
さらに感染再拡大を受け、政府は医療機関向け交付金や、省エネ住宅のポイント制度の創設などを盛り込んだ新たな経済対策を来週決定する。裏付けとなる3次補正の規模を20兆円超とする方向で調整しており、国債は多額の追加発行が避けられない。(共同)
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