Tuesday, December 15, 2020 9:35 AM
薬価下げ、医療費4000億減 国費は1000億円、21年度
政府は15日、2021年度に医薬品の公定価格である「薬価」を引き下げ、医療費を4000億円超削減する方向で調整に入った。国費ベースでは1000億円程度の抑制となる。患者負担の軽減につながるが、製薬業界や薬局、医療機関の経営にはマイナスとなる。
販売競争の影響で、薬の市場価格は薬価よりも低い。このため政府は2年に1回薬価を見直し、市場価格に近づけるよう是正してきた。菅義偉首相が官房長官時代に中心となり、21年度からは改定を毎年実施する方針を決めた。
今年9月時点の調査では、市場価格は薬価を平均約8%下回った。政府は、引き下げ対象の範囲を検討している。厚生労働省の試算では、全品目(約1万7600)のうち半分程度を対象にした場合、医療費ベースで3600億円を抑制できるとした。政府は、これよりも広い範囲の品目を対象とする方針。(共同)
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