Tuesday, December 15, 2020 9:36 AM

米でワクチン接種開始 世界最多死者30万人超

 【ワシントン共同】米国で14日、製薬大手ファイザーなどが開発した新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種が始まった。1600万人以上が感染、30万人以上が死亡した世界最多の感染国で初のワクチン実用化。流行が収束に向かい、傷ついた社会、経済の回復につながるかどうか期待が高まる。医療従事者と、高齢者ら長期療養施設の入所者に最優先で接種する。

 トランプ大統領はツイッターに「おめでとう米国、おめでとう世界」と投稿した。米テレビ各局は、ニューヨークの病院で女性看護師が接種を受ける様子を生中継。アザー厚生長官は首都ワシントンのジョージ・ワシントン大病院で接種の様子を視察し「非常に効果が高く、接種はその人や家族、国民の健康と安全を守る」と訴えた。

 ただ、感染を抑え込む「集団免疫」獲得には人口の75〜80%がワクチン接種などで抗体を持つ必要があるとされるが、AP通信などの世論調査では、ワクチンを「受ける」との回答は47%にとどまっている。ワクチンへの期待が広がる一方、ワクチン懐疑論の解消が今後の鍵を握る。