Wednesday, December 16, 2020 7:52 AM

GAFA売上高10%罰金案 EU規制改正、業務停止も

 【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)欧州委員会は15日、巨大IT企業への規制を強める2法案を発表した。「GAFA」と呼ばれる米4社が経済や民主主義に強い影響力を持つ現状を懸念し、個人データを用いた競争阻害などを違法とし、危険コンテンツへの対応を義務化。重大な違反には年間売上高の最大10%の罰金や業務停止などの厳しい制裁を想定した。

 グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・コムのGAFAを含む約10社が規制の対象になることが見込まれている。デジタル規制を巡る法律は2000年以来で抜本改正となる。法制化には加盟国と欧州議会の承認が必要で、成立までには曲折がありそうだ。

 欧州委は「デジタルサービス法」「デジタル市場法」の2法案を提示。サービス法は暴力・テロ扇動や児童ポルノといった違法コンテンツへの対応強化などを求める。市場法はEU競争法(日本の独禁法に相当)を補完。自社系ソフトの使用強制など、反競争的行為を禁じる。サービス法違反には全世界の年間売上高の最大6%、市場法違反は同10%を科す。