Thursday, December 17, 2020 9:28 AM

コロナ以外の死10万人増 米、医療逼迫が影響か

 【ニューヨーク共同】米国で新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化した3月中旬から11月までの死者が、推定で平年より少なくとも35万6000人多く、その4分の1以上に当たる10万人程度が新型コロナ以外の死因で死亡していたことが分かった。ニューヨーク・タイムズ紙が17日までに、疾病対策センター(CDC)の推計を基に報じた。

 新型コロナ流行に伴う医療態勢の逼迫や人工呼吸器の不足が影響した可能性がある。市民が新型コロナ感染を恐れて通院を避けたり、景気後退による家計圧迫で通院を控えざるを得なくなったりして、持病が悪化したとの見方もある。

 CDCが発表したのは超過死亡と呼ばれる推計。3月15日〜11月14日に平年比の増加率が高かった死因は糖尿病(15%)、アルツハイマー病などの認知症(12%)、高血圧(11%)、心筋梗塞を含む虚血性心疾患(6%)などで、自殺や薬物中毒は推計に含まれていない。

 CDCによると、自殺や事故も全て含む2018年の全米の死者数は約284万人。