Monday, March 08, 2021 8:57 AM

グーグルとアリアンツなど、企業にサイバー保険提供へ

 IT大手グーグルは、ドイツの保険大手2社と提携し、グーグルのクラウドサービスを利用する企業向けにサイバー攻撃や関連リスクに対する保険を提供する計画だ。クラウドサービス大手がこの種の保険を提供するのは初めて。

 ロイター通信によると、大手の保険会社はここ数年、サイバー攻撃のリスク取り扱いに関しては非常に慎重だったが、グーグルは今回、アリアンツ、ミュンヘン再保険と提携してサイバー保険の提供を始める。両保険会社はグーグルのデータに特別にアクセスでき、顧客企業の情報管理状況を確認してリスクを評価できるようになる。

 アリアンツの企業向け損害保険部門AGCSの北米サイバー・テック・メディア責任者トーマス・カン氏は「これは極めて重要だ。保険会社であるわれわれが従来アクセスできなかったのがこのデータだ」と話す。

 新しいサイバー保険は当初、年収5億〜50億ドルの米企業を対象にする。いずれもミュンヘンに本社を置く2社は、サイバー攻撃による潜在的な損失を最高5000万ドルまで補償する。顧客データの提供を受けることで、以前は最高6カ月だった損失の補償期間を1年まで延ばすことが可能になる。