Thursday, April 01, 2021 10:13 AM

アップル、加州に再生エネの蓄電施設建設へ

 アップルは4月31日、カリフォルニア州中部にバッテリーを使った再生可能エネルギーの蓄電施設を建設すると発表した。

 ロイター通信によると、同施設は一般家庭約7000世帯が1日に消費する電力量に相当する240メガワット時(MWh)を蓄電する。現在、同州内のアップル全施設に電力を供給している太陽光発電所「カリフォルニア・フラッツ」のそばに建設する予定で、同発電所は日中、アップル施設に130メガワット(MW)の電力を供給しているが、夜間は発電が止まる。

 アップルのリサ・ジャクソン副社長(環境・政策・社会活動担当)はロイターに、国内最大級のバッテリーによる蓄電システムの開発を目指すと話しながら「太陽光や風力といったクリーンエネルギー発電には断続的という問題がある」と指摘。「われわれの計画がうまく行くと証明できれば、断続性の問題への懸念が取り払われ、電力系統の安定化を支援できる」と説明した。

 アップルは蓄電施設の建設事業で得られる情報を他社と共有する予定だが、具体的にどう共有するかは時期尚早として説明を避けた。同社はこれまで、カナダにあるアルミニウム製錬の合弁事業やテキサス州の資源再生技術研究所などで得られた環境技術の開発成果を他者と共有している。