Monday, August 09, 2021 12:03 PM

ARやMR、人工知能より「破壊的」

 グローバルデータ(GlobalData)が報告した2021年第2四半期台頭技術意識分析(Emerging Technology Sentiment Analysis Q2 2021)では、拡張現実(augmented reality=AR)が人工知能に取って代わってもっとも破壊的(現状を打破する生産的変革)な台頭技術と位置づけられた。

 同報告は、グローバルデータが数百人の技術業界幹部らを対象にオンライン調査した結果にもとづく。

 マーケット・スケール誌によると、過去2四半期(つまり半年間)においては、人工知能を破壊的(きわめて革新的)技術とみなす動きは弱まっている、と同社は報告した。調査に応じた技術会社幹部らの70%は、ARが技術業界にとって人工知能より破壊的だと回答した。前四半期では、ARが破壊的技術と答えた割り合いは51%だったことから、第2四半期のあいだに業界人たちの見方が一変したといえる。

 一方、サイバーセキュリティーとクラウド電算も破壊的であるという見方に変わりはなかった。

 グローバルデータの調査では、おもな台頭技術として、5Gと人工知能、AR、ブロックチェーン、クラウド電算、サイバーセキュリティー、そしてモノのインターネット(Internet of Things=IoT)という7つに焦点をあわせた。

 技術業界の幹部らによると、今後は5Gの破壊力(現状打破力、非常に大きな革新力)がさらに強まる可能性が高いとみられる。ARや仮想現実(virtual reality=VR)の応用が5Gと統合されることで用途の拡大と性能向上が推進され、産業界での業務活用が加速する可能性があるためだ、とグローバルデータは報告した。

 そういった動きは一部ですでに確認されている。製造業や物流の現場では、ARと5Gによって遠隔指示や業務指導が限定的ながらも実用化されている。医療分野でも今後の採用が広まると見込まれる。また、ARやVRを融合させた複合現実(mixed reality=MR)の活用もこれから開花すると予想される。

https://marketscale.com/industries/industrial-iot/ar-and-mixed-reality-more-disruptive-than-ai-report-claims/