Monday, October 17, 2016 1:18 PM

財政出動や減税で成長回復を フィッシャーFRB副議長

 米連邦準備制度理事会(FRB)のフィッシャー副議長は17日、ニューヨークのエコノミッククラブで講演し、歴史的な低金利状態は「しばらく続くかもしれない」と指摘し、事態打開には成長回復が必要で、そのためには投資の活性化や財政出動、減税で対処すべきだとの見方を示した。

 副議長は低金利状態について「長期の成長見通しも良くないことを暗示しているのではないか」と発言。最大雇用と2%の物価上昇率という二大政策目標が達成されていないために利上げを見送っていると説明。低金利状態が長く続いているのは、物価が上下どちらにも動かない均衡状態にあることを示す中立金利が切り下がっていることを示していると分析した。

 また、低金利が続けば次の景気後退局面では伝統的な金融政策手段である利下げで対応できる余地が狭まり、金融市場の不安定化にもつながりかねないと述べた。(共同)