Wednesday, November 03, 2021 10:13 AM

消費者の25%、セキュリティー強化に生体認証を利用

 生体認証(biometrics)がオンライン認証方法として主流化しつつある。FIDO連合(FIDO Alliance)のオンライン認証指標(Online Authentication Barometer)報告によると、少なくとも25%の消費者はすでに何らかの生体認証を使っている。

 FIDO連合は、最新の消費者行動様式や傾向、動向を調査しており、その一環として生体認証の浸透について調べた結果を報告した。オンライン認証指標の調査報告で生体認証に関して詳細が報告されたのは今回が初めて。

 ベンチャービート誌によると、過去60日間、仕事関連や自身のコンピューターにログインする際の本人確認に59%がパスワードを使っていることが判明し、パスワードが最も一般的なオンライン認証の手段として使われているという予想があらためて裏付けられた。

 一方、オンライン認証手段に関する潮流変化の兆候も確認された。FIDO連合の報告によると、もっとも明確な変化はオンライン認証手段として生体認証が最も安全と考える消費者の割合が32%に達し、パスワードが安全と答えた19%を大幅に上回った。

 さらに、生体認証はパスワードについで2番目に使われる認証手段であり、28%がパスワードより生体認証の利用を好み、35%は過去2カ月間にオンライン金融サービスの利用で生体認証を使ったと答えた。

 近年、オンラインセキュリティーに関する消費者の懸念は非常に強まっている。パスワードから生体認証に移行したと答えた割合は38%で、認証ソフトウェアを使っている割合は21%に達し、パスワードより安全なオンライン・ログイン方法に積極的に切り替えた消費者の割合は60%近くに達した。

 オンライン認証方法をまだ強化していない消費者の3分の1は、その方法が分からないためと答えており、方法が分かっていれば生体認証または認証ソフトウェアに切り替えていた割合はもっと大きかったと考えられる。また、パスワードを複雑な並びに変えて安全性を強化したと答えた割合は43%だった。