Monday, November 08, 2021 11:55 AM

「ロボティック・モノのインターネット」が実現する未来とは

 インテリジェントな可動式機械を接続化する「ロボティック・モノのインターネット(Internet of Robotic Things=IoRT)」がさまざまの業界に革新をもたらすとみられる。

 ロボティクス&オートメーションによると、モノのインターネット(IoT)とIoRTの共通点は、さまざまの装置や機械、機器類が通信網に接続してデータを共有し交信するという点だ。おもな違いは、IoRTの装置は物理的世界でみずから動いたり、ほかの物体を動かしたりすることができる点だ。

 IoRTには、監視や検出の能力を組み込んだロボットが含まれる。IoRTは、それらのロボットがデータを集めて分析したうえで、それらのデータを活用して物理的に何をするかを決定し、それを実行できるという先進的機能を可能にする。

 IoRTを構成する技術としては、産業用モノのインターネット(IIoT)やクラウド電算、人工知能、デジタル・ツイン、分散型台帳が考えられる。

 ロボットとIoTの統合および融合は、ロボット群が人間の介入を必要とせずに相互通信し、独立して動けるようになるため、もたらされるその可能性は非常に大きい。たとえば、既存のシステムの問題を検出して自動的に修理および修正するといったことが可能になる。

 特に製造業務や物流&配送センター業務では多大な用途がある。また、医療現場でも、患者の看護だけでなく、場合によっては手術の支援もできるかもしれない。

 そのほか、災害現場での救助および復旧のように危険がともなう作業や、家庭内の雑用をこなすといった未来も考えられる。

 現時点でIoRTを活用している事例には、アマゾンの配送センターがある。最新の発表情報によると、アマゾンは全米の配送センターで約20万台のロボットを使っており、それらが人間の作業員たちと共同で作業にあたっている。

https://roboticsandautomationnews.com/2021/11/02/what-is-the-internet-of-robotic-things-and-what-can-it-do/46899/