Tuesday, November 16, 2021 10:32 AM

ソフトバンク、スイス社と提携〜高精度測位サービスを世界展開へ

 ソフトバンク、位置補正情報の生成・配信事業を展開するソフトバンクの子会社ALES、および測位やワイヤレス通信電子部品の大手ユーブロックス(u-blox、スイス)は、高精度測位サービスの国際展開に向けた協業に合意した。

 ソフトバンクによると、3社は今後、グローバルな補正情報配信基盤の開発、グローバル対応ディバイスの共同開発、測位精度の向上とサービス対象エリアの拡大に取り組む。

 ソフトバンクは、2019年11月からGNSS信号を利用したRTK測位により誤差数センチメートル単位の測位が可能な高精度測位サービス「ichimill(イチミル)」を日本で提供しており、ALESは「イチミル」に補正情報の生成・配信技術を提供している。

 ユーブロックスは自動車市場向け測位サービスの国際大手で、衛星ベースの測位システム(GNSS)はエラー値が非常に小さく、特に車線維持などの自動運転機能にとって重要になる。

 ユーブロックスのサービス事業部プリンシパルプロダクトマネジャー、フランコ・デ・ロレンツォ氏は「自動車メーカーやティア1を含む当社の顧客は、複数の市場で自動車を販売するため、世界共通で利用できる高精度測位サービスを求めている。産業用IoTディバイスや無人航空機などのメーカーも同様で、ソフトバンクとの協業は、彼らが求めるサービスの提供に役立つはず」と話している。

 ソフトバンクの執行役員でALESの代表取締役社長である野田真氏は「この協業で高精度測位サービスの地理的な障壁を取り除くことにより、ソフトバンクは日本と欧米で共通したサービスを提供できるようになる。電子部品などのハードウェアから高精度測位サービスまでワンストップで提供するユーブロックスは、ソフトバンクとALESがグローバル展開を実現するための理想的なパートナー」と話している。