Tuesday, June 07, 2022 11:10 AM

ランディングAI、製造業向け機械視認製品を発表

 機械視認(コンピューター・ヴィジョン)ソフトウェアを開発するシリコン・バレー新興企業ランディングAI(Landing AI)は6月6日、製造現場での検査目的に使える新型の機械視認製品「ランディングエッジ(LandingEdge)」を発表した。

 ベンチャービート誌によると、同社は、人工知能の研究者でグーグル・ブレイン(Google Brain)の共同設立者かつバイドゥ(Baidu)の最高研究者として知られるアンドリュー・ン(呉)氏が2年前に設立した。ランディングエッジは同社初の製品だ。

 機械視認技術は近年、製造現場で盛んに活用されるようになっている。調査会社のマーケッツアンドマーケッツ(MarketsandMarkets)では、機械視認の人工知能市場が2021年の159億ドルから2026年には513億ドルに成長すると予想する。

 「人工知能の最初の用途として検査を選ぶ製造会社は多い」と、ランディングAIのカイ・ヤング製品担当副社長は話す。しかし、この種のツールを現場に設置するのはこれまでかならずしも容易でなかった、と同氏は指摘する。

 カメラを設置して、そこから入手できる画像データをクラウド上のプラットフォームに送信し、欠陥や不備をプラットフォームで検出したうえで工場の業務システムに結果を送り返せるようにするには、かなりの知識と熟練技術が必要になる。

 ランディングエッジは、そのプラットフォーム導入を単純化することを目指して開発された。利用者がランディングエッジのプラグインをプログラム可能の制御装置とカメラに接続することで、機械視認の学習方法を設定できる。その後は、プログラム可能の制御装置がカメラと機械視認の状態をつねに監視するようになる。

 同社のおもな競合社には、キトフ・ドット・エイアイ(Kitov.ai)やコグネックス(Cognex)がある。富士通も、電子製品業界向けの人工知能認識システムを開発している。

 それらの会社の多くは何らかの認証制度に参加し、市販されているハードウェアとの互換性を保証している。

 ランディングAIは5月に、エヌビディア(Nvidia)の認証制度「メトロポリス(Metropolis)」に参加したことを発表した。

https://venturebeat.com/2022/06/06/andrew-ngs-landing-ai-aims-to-help-manufacturers-deploy-ai-vision-systems/