Monday, June 13, 2022 7:27 AM

イスラエルのスーパー大手、商品追跡で小型タグ導入

 イスラエルのスーパーマーケット・チェーン大手シュファーサル(Shufersal)は、商品管理で同国のサプライチェーン(供給網)技術企業ウィリオット(Wiliot)が開発した切手大の小型追跡タグを導入する。

■切手大、1個10セント

 ウォールストリート・ジャーナルによると、ウィリオットのタグにはマイクロプロセサーが内蔵されており、製品を供給元から店舗まで追跡し、輸送中の商品に影響を与える温度変化などの要因を測定する。シュファーサルはウィリオットの最初の主要顧客となる。

 近年は流通網を移動する商品の監視ツールを開発する企業が増えているが、ウィリオットのタグは小型で安価なため、農産物の出荷で使われるクレート(物流用容器)や運搬具にも使用でき、アパレルや医薬品など幅広い分野での展開を望んでいる。

 シュファーサルはこれを青果箱に貼り付け、果物や野菜が農場で収穫、出荷されてから店頭に並ぶまでを追跡し、その間の情報を輸送業者や食料品店に提供する。一般的に輸送用コンテナやトラックのトレイラーに取り付ける追跡装置が使われることが多いが、費用がかかるため小規模の輸送ではあまり使われない。ウィリオットのタグは、電池が不要で、コストは1個10セント、ブルートゥースでクラウドと接続する。

 同社のマーケティング担当スティーブン・スタトラー上級副社長は「これからは衣類、ワクチンの小瓶、プラスチックのクレートやパレット、段ボール箱、レタスの袋といった日常品の全てがインターネットにつながることになる」と述べてた。