Wednesday, June 22, 2022 6:42 AM

イノビックス、EV用電池で5分間の急速充電を実証

 電池技術開発のイノビックス(Enovix、カリフォルニア州)は、実験用に開発した電気自動車(EV)用電池(容量0.27Ah)が、5.2分間の充電で0〜80%、10分未満で98%以上の容量を達成できることを実証した。

 プレスリリースによると、ハロルド・ラスト社長兼CEOは「急速充電機能でEVの大量導入を加速させることができ、多くの自動車メーカーが開発計画で掲げるレベルを満たすかそれを上回る性能を実証できた。EVメーカーはより航続距離の長い電池を求め、官民でEVドライバーの急速充電器へのアクセス向上に取り組んでいる。当社は、自動車業界の電動化を支援するためにこれらの目標を支援しており、当社の電池が長距離・急速充電のEVを実現する楽しみな選択肢であると実証できた」と話している。

 また、アショク・ラヒリ最高技術責任者(CTO)は「当社独自のアーキテクチャーは、10分以内に充電できるだけでなく、高いサイクル寿命を維持する電池を実現できる。私たちはこの電池化学を使って電池の性能を改善でき、業界の開発計画を加速することができる」と述べが。

 イノビックスは、EVを含むさまざまな用途向けにシリコン負極材の次世代リチウムイオン電池「3Dシリコン」の設計・製造に取り組んでいる。最近は、エネルギー省の助成プログラムで充放電サイクル寿命が1000回を突破し、93%の容量を維持したと発表した。また、同社の電池は高温環境下で6カ月間使用した後も容量の低下がほとんどないことが実証され、電池寿命は10年以上と推定されている。

https://ir.enovix.com/news-releases/news-release-details/enovix-battery-cells-achieve-exceptional-five-minute-fast-charge