Friday, September 23, 2022 7:03 AM

ウィプロ、同業向けに副業していた300人を解雇

 インドのITサービス大手ウィプロ(Wipro)はこのほど、同業他社のために副業していたことが判明した従業員300人を過去数カ月の間に解雇したことを公表した。

 テッククランチ誌によると、多くの会社で遠隔勤務が常態化するにつれ、技術者らが時間の使い方を工夫するようになり、その結果勤務先の競争相手のために副業する技術者が続出するという現象が表面化した格好だ。

 60を超える国で計25万人以上を雇用するウィプロのリシャド・プレムジ会長は、副業自体は否定しないものの「同業他社に向けた副業は誠実さに反する行為だ」と話した。

 最近はさまざまな業界のホワイトカラー職に、固定収入を維持するための保険として一つ以上の副業を持つ人が増えている。新型コロナウイルスのパンデミック(大流行)によって広まり定着したハイブリッド労働(出社と自宅勤務の組み合わせ)体制が、副業には好都合という従来とは違った環境をもたらしたこともある。

 一部の会社では、従業員向け特典の一つとして副業を認める動きも増えている。インド拠点の出前配達サービス新興企業最大手スウィギー(Swiggy)はその一つだ。また、ベンガルールに本社を置くフィンテック新興企業スライス(Slice)は2021年、週3日勤務で給与は相場の80%、副業も認めるという雇用契約を提示している。