Friday, September 30, 2022 7:16 AM

ウェイモ、新CFOを指名〜デ・マーテル氏、アップルなどで経験

 アルファベットの自動運転車(AV)開発部門ウェイモ(Waymo)は、新しい最高財務責任者(CFO)にエリサ・デ・マーテル氏を指名した。自動運転機能の強化や複数の地域への事業拡大を図る。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、同社で約5年間CFOを務めたジェラルド・ドワイヤー氏が2021年5月に退社した後、財務責任者と会計監査役が暫定CFOを担当していた。デ・マーテル氏は、アップルで11年間にわたりさまざまな財務の役割を担い、最終的に製造財務ディレクターを務めた後、18年からカリフォルニア州拠点の3Dプリント技術企業カーボン(Carbon)でCFOを務めていた。

 ウェイモは、さまざまな地域や車両プラットフォームでAV技術の開発を続けており、21年6月の25億ドルを含めてこれまでに投資家やアルファベットから57億ドル以上を調達。17年からアリゾナ州フェニックス地域のイーストバレーでAVの公道試験を実施しているほか、20年には同州チャンドラーで一般向けに完全自動運転のAVによる移動サービス提供を開始し、22年8月にはフェニックスのダウンタウンでもAVの運行を開始した。

 この3月には、大都市で完全AVを展開する初の試みとして、サンフランシスコで従業員向けに完全自動運転AVの移動サービスを提供すると発表した。その2カ月前には、最大のライバルであるゼネラル・モーターズ(GM)の子会社クルーズ(Cruise)が、サンフランシスコで一般向けに無人運転移動サービスの提供を始めていた。

 ウェイモはカリフォルニア州で一般市民に無人AVの移動サービスを提供する許可を持っておらず、サンフランシスコでは、一部の一般市民を対象に、必要に応じて車両を制御できる人間のドライバーが乗ったロボタクシー・サービスも提供している。また同社は17年からセミトラックを使ったドライバーレス技術のテストにも取り組んでいる。