Tuesday, October 25, 2022 12:46 AM
むだなデータ管理にかかる不要エネルギー消費を削減すべきとき
データ管理プラットフォームを開発する新興企業アパラヴィ(Aparavi、サンタ・モニカ拠点)の設立者兼CEOのエイドリアン・ナップ氏は8月29日、ベンチャービート誌への寄稿記事のなかで、データが毎日大量に生成される現代において、その処理や保管にともなう環境への影響が無視できない水準になっており、データ管理の脱炭素化への取り組みを本格化させるべき時代に入ったいう見方を示した。
アクセンチュアの調べでは、会社らが集めるデータの70〜90%は有効活用されないいわゆる「ダーク・データ」と呼ばれるものだ。また、フォーブス誌が2018年に報じた記事によると、世界に存在するデータの90%以上は過去2年間に生成された。つまり、活用されない大量のデータのために電力が消費され、それらのほとんどは近年に集められたデータで、その傾向は今後さらに加速するということだ。
ダーク・データやROTデータ(redundant, obsolete and trivialの頭文字で「重複したデータ、古くなったデータ、些末データ」の意味)を特定して削除することは、会社らがデータ処理関連の光熱費を削減するうえで最初の一歩となる。
それに役立つのが、データ管理の自動化プラットフォームだ。ナップ氏は、アパラヴィの技術を活用した顧客会社らが保存データ量を最大40%削減する事例を見てきた、と説明した。
必要なデータを維持しながらデータを最大限に消去することで全体的なデータ管理を効率化すべきというのが同氏の見方だ。クラウド・サービスや末端電算を活用してデータ移動を自動化することも、環境影響の縮小につながる。
同氏によると、社内データ・センターをクラウドに移行することで、エネルギー使用量を平均65%、二酸化炭素排出量を84%削減できると見積もられる。
クラウド・サービス提供会社のデータ・センターは、会社らが社内管理しているデータ・センターとくらべてCPU(central processing unit)の活用率が高いため、使用電力を増やさずにデータ処理量を増やすことができる。
データ管理の自動化プラットフォームは、データをクラウドへ送る作業も単純化できる。真に必要なデータのみをクラウドに送るよう設定し、データ移行のスケジュールを管理しながら、それら一連の作業にともなう手間やコスト、リスクを削減できる、とナップ氏は説明している。
https://venturebeat.com/data-infrastructure/businesses-must-eliminate-the-unnecessary-energy-costs-of-data-processing/