Wednesday, November 23, 2022 9:10 AM

マスクが憎い?うちにおいで!〜IT企業、元ツイッター従業員に誘い

 イーロン・マスクCEOの新しい経営方針によってツイッターから解雇された数千人の元従業員に対し、人材不足の技術系企業が再就職を呼びかけている。中にはマスク氏への不満に同調しながら自社に来てほしいと誘う企業もある。

 ロイター通信によると、ツイッターはマスク氏による買収を受け、ほとんど事前の告知をしないまま幹部を解雇し、大幅な人員削減を実行。これまでに従業員の約半分に相当する約3700人が解雇されており、21日にはフランス法人の責任者も退職した。

 企業の中には、世界で最も裕福と言われるマスク氏のやり方への反感をあおりながら、経験豊富な元ツイッターの技術者を引きつけようとするところがある。マサチューセッツ州のソフトウェア開発企業ハブスポット(HubSpot)のケイティ・バーク最高人事責任者は最近、社内のビジネスチャット・ツール「スラック」で、「マスク氏を批判した従業員らが解雇された」という報道を引き合いにマスク氏を非難した。ただ、ロイターはその報道を確認できていない。

 バーク氏はビジネス向けSNSリンクトインに「リーダーである以上、批判されることは仕事の一部だ」「優れたリーダーは議論と意見の違いが自身を磨くことを知っている。意見の違いを優しくはっきり主張できる場所を探しているなら、ハブスポットが受け入れる」と投稿した。同氏の投稿には、21日夜までに3万5000を超える肯定的な反応があった。

 ツイッター社とマスク氏はコメントの要請に応じなかった。

 人材採用ソフトウェアの新興企業、コーダーパッド(CoderPad、カリフォルニア州)のアマンダ・リチャードソンCEOは元ツイッター従業員にあてた公開書簡で、マスク氏によるツイッター買収を「恐ろしくもどかしく、落ち込み、やる気がなくなる最低なショー」と表現した。「コードパッドは、あなたのスキルが全てだと信じている。どこで仕事しているか、仕事中に眠っているか、または1日18時間、1週間に7日働くかなどは問題ではない」とも強調した。