Tuesday, December 20, 2022 1:56 AM

クラウドブリンク、雇用側と遠隔労働者に安全かつ高速の接続を提供

 新興企業のクラウドブリンク(Cloudbrink、カリフォルニア州サニーヴェイル拠点)は11月22日、安全なインターネット接続を遠隔勤務者らにもたらす技術ソリューションを開発したことを発表した。

 多くの会社では、過去何年にもわたって事務所内で安全かつ高速のインターネット接続を使ってきたが、新型コロナウイルス・パンデミックを受けて浸透した遠隔勤務でも同じような接続環境を実現するのに苦心している。個々の利用者らが遠隔で働く場合の通信接続環境が大きく異なり、接続が落ちたり転送速度が遅くなる場合が頻発するためだ。

 テッククランチ誌によると、クラウドブリンクは、「伝統的に事務所内で実践されてきた対応策全体をソフトウェアに圧縮し、サービスとして提供する」と、同社のプラカシュ・マナCEOは説明している。「利用者らはどこに行ってもクラウドリンクのアプリケーションをダウンロードでき、高速かつ安全な接続体験を謳歌できる」。

 同社が構築したサース(SaaS=software-as-a-service)は、ソフトウェアで定義されたワイド・エリア・ネットワーク(Software-defined Wide Area Network=SD-WAN)だ。それを接続環境の背後で機能させることで接続速度を自動的に向上させる。

 同社のSD-WANソリューションは、自宅や喫茶店といった事務所外での無線通信網に十分な帯域があるかどうかを検出したうえで、接続状況が悪化した場合に予防的にパケットを省略する。接続問題を即時修正し続ける結果、セールスフォースやズームをはじめ、遠隔労働者らが仕事に使う各種のオンライン・サービスがスムーズに機能する。

 クラウドブリンクのソリューションは、1)末端利用者が使うアプリケーション、2)末端利用者の近くにあるアクセス・ポイント最適化、3)雇用主がデータ・センターやクラウド環境に導入するソフトウェア、という三つの要素で構成される。同ソフトウェアは、システム全体にゼロ・トラスト・セキュリティーをもたらすように設計されている。

 同社は、パンデミック収束後でもハイブリッド勤務が一定割り合いで定着するという見通しのもと、利用者数を増やし続けると期待される。それを背景に、同社はこのほど、資金調達を完了し総額2500万ドルを集めた。

 クラウドブリンクは2019年に設立された。同社の従業員数は約50人だ。同社は、約10ヵ月前に製品を限定的に市場投入した。利用者基盤はその後、5〜7倍に拡大し、すでに数千人の利用者が世界各地にいる、とマナ氏は話した。

https://techcrunch.com/2022/11/22/as-employees-shift-from-office-cloudbrink-provides-a-strong-secure-internet-connection/