Friday, March 03, 2023 7:59 AM

コンチネンタル、EVモーター用ローターポジションセンサーを発表

 自動車部品大手コンチネンタルは、電気自動車(EV)用の新しい誘導型高速eモーター・ローター・ポジション・センサー(eRPS)を発表した。

 同社のプレスリリースによると、このセンサーはシンクロナスモーター(同期電動機)のローターの正確な位置を検出し、効率向上に貢献する。生産は2025年末に開始する予定。

 パッシブセーフティー&センサリクス部門のローラン・ファブル責任者は「車の電動化の進展は搭載される同期電動機の増加を意味する。これは、トラクション(駆動用)モーターのような大型で強力な装置から、電動ポンプのような小型装置まで多岐にわたる。当社の標準化されたeRPS技術は、EVに幅広く応用できる可能性がある。さらに、測定精度、コンパクトなサイズ、複数の機能を組み合わせたオールインワンセンサーコンセプトで、車への統合性を高めている。当社は現在、エンジン・ポジション・センサーの大手メーカーだが、eRPSの発売によって電気モーター用ポジション・センサーでも大手になれる」と話している。

 新製品は、既存のレゾルバ・センサーよりコンパクトで40%の軽量化を実現。また既存のセンサーは、同期電動機の種類ごとに適合させる必要があるが、eRPSはすべての電動機向けに標準化されている。

 eRPSは、自動車用機能安全規格ISO 26262に準拠し、ASIL Cの条件を満たすように設計されている。同製品の使用例は、まずEVやハイブリッド車(HV)のトラクションモーターが挙げられるが、油圧システムを使わない将来のドライブレーキ・システムも回転センサーが必要になると見ている。

 eRPSは、シャフトに取り付けることもローターシャフトの端に組み込むことも可能で、動作温度範囲は-40℃〜140℃で、最高155℃まで達する。

https://www.continental.com/en/press/press-releases/20230222-rotorpositionsensor/