Monday, June 05, 2023 8:01 PM

リレイ・ロボティクス、運搬容量を拡大したリレイ2を披露

 接客業界向け自律稼働サービス・ロボット新興大手のリレイ・ロボティクス(Relay Robotics、カリフォルニア州拠点)は6月4日、NYU国際ホスピタリティー業界投資会議(NYU International Hospitality Industry Investment Conference)において、ホテル向け最新型ロボット「リレイ2(Relay2)」を発表した。

 ビジネス・ワイヤーによると、リレイ2は、従来機種であるリレイの洗練された外観設計を維持しながら、その2倍の運搬容量(10ガロン、約41リットル)を実現して宿泊客への対応能力を拡充し、利用体験を高める。

 昨今、ホテル業界は人手不足に直面している。米ホテル&宿泊協会(American Hotel and Lodging Association=AHLA)の最新調査によると、同業界では現在、40万2000人以上の人員が不足し、87%のホテルが人手不足に直面している。

 ホテルを職場とする自律移動ロボットにとって最大の課題は、エレベーターをうまく使えないという機能性の限界だが、リレイは、オーティス(OTIS)やシュナイダー(Schindler)、TK、三菱、KONEといった世界的エレベーター供給大手らのシステムに対応する技術によってそれを克服した。リレイ2は、エレベーターを自在に使いこなし、ホテルのフロント・ロビーから厨房、客室まで平均4分で移動し、届け物を自動配達する。

 リレイ・ロボティクスのマイケル・オドーネル会長兼CEOによると、初代リレイは多くのホテルと宿泊客たちにすでに愛用されている。ウーバー・イーツやグラブハブといった出前サービスを使う宿泊客に、ホテル・ロビーで受け取った料理を自律移動して運ぶ業務も担当することで、変化するホテル業務に統合され、現場の人手不足緩和に大きく貢献している。

 リレイ・ロボティクスのロボットは、ヒルトンやハイアット、IHG、LUMA、マンダリン・オリエンタル、マリオット、ラディソン、ソネスタ、ウィンダムといった世界的大手や高級リゾート・ホテルで採用されている。リレイ・ロボティクスは、サービスとしてのロボッツ(robots-as-a-service=RaaS)という事業モデルを土台とする月額制サービス料金を顧客ホテルらから得ている。

 同社の強みは、さまざまのエレベーターを使いこなせるよう各社のエレベーター・システムとの連携を可能にしたロボットとソフトウェアの設計だ。同分野において同社は最大手の市場開拓会社と位置づけられる。

 リレイ2は、運搬容量を2倍にしたほか、ナヴィゲーション能力の拡充や洗練された8インチ・スクリーンによる利便性向上を含む技術と設計の進化をホテルの現場にもたらす。また、独自のソフトウェア・プラットフォームを活用することで、一般的アプリケーションと専門的アプリケーションの統合を進めていく、とオドーネル氏は述べた。

https://www.businesswire.com/news/home/20230604005020/en/Relay-Robotics-Introduces-Relay2-The-New-High-Capacity-Hotel-Delivery-Robot