Monday, July 31, 2023 11:30 AM

マイクロソフト、人工知能チップの確保がきわめて重要と強調

 マイクロソフト(Microsoft)は先日、GPU(graphics processing unit)がクラウド事業のさらなる成長にとってきわめて重要だ、と投資家らに強調した。

 CNBCによると、同社は7月27日の年次報告書のなかで、人工知能ソフトウェアを走らせるのに不可欠のチップであるGPUが不足すれば、同社の中核事業の一つであるクラウド電算サービス「アジュール(Azure)」が大打撃を受ける、という見方を明示した。

 その背景には、人工知能の機能やアプリケーションをクラウド経由で中小企業らに提供するのに、人工知能クラウド・データ・センターの増強が必須であり、そのためには大量のGPUを確保することがますます重要になっといるいう昨今の動向がある。

 特に、生成人工知能の業務活用が急速に広まりつつある現在、その需要は強まりばかりだ。エヌビディアやAMDのような人工知能チップ大手らの業績好調はそれを反映したものだ。

 マイクロソフトは、チャットGPTを開発したオープンAIに巨額を投資し、さまざまの自社製品にオープンAIの生成人工知能技術を統合している。また、チャットGPTが世界中の利用者から受け付ける膨大な量のプロンプトに対する回答を生成する演算処理とその提供はマイクロソフト・アジュールに依存する。両社は非常に親密な協力体制によってそれぞれのサービスを世界中で億単位の利用者たちに提供している。

 したがって、マイクロソフトでは、生成人工知能を走らせるために大量のGPUが今後さらに必要になると考えている。同社はそのため、GPUをクラウド・サービスとして第三者開発業者らに貸し出すコアウィーヴ(CoreWeave)と契約した。コアウィーヴには、GPU業界最強のエヌビディアが投資している。

 マイクロソフトはそれと同時に、独自のカスタム人工知能プロセッサーの構築にも数年前から取り組み、カスタム人工知能チップの自前開発も加速させている。

https://www.cnbc.com/2023/07/28/microsoft-annual-report-highlights-importance-of-gpus.html