Monday, August 21, 2023 6:53 AM

加州当局、クルーズのAVタクシー衝突事故で調査

 カリフォルニア州陸運局(DMV)は18日、ゼネラル・モーターズ(GM)の自動運転車(AV)開発子会社クルーズがサンフランシスコで運行する自動運転タクシー(ロボタクシー)に絡む衝突事故を「最近の憂慮すべき事象」として調査しており、クルーズに対して運行台数を半減するよう求めたことを明らかにした。

 ロイターによると、事故は17日午後10時過ぎに発生。市内の道路交差点でクルーズのロボタクシーが消防車と衝突した。DMVはクルーズに対し、調査が終了して同社が交通安全向上のための措置を取るまで稼働中の車両を直ちに50%減らすよう求め、クルーズは要請に応じたという。

 DMVは声明で「事実関係の調査後、公共の安全に不合理なリスクがあると判断された場合、同局は試験および営業の許可を停止または取り消す権利を持つ」と説明した。

 クルーズによると、同社の車両1台が「青信号で交差点に進入し、緊急現場に向かう途中と思われる消防車1台に衝突された」という。衝突の危険を察知した車両はブレーキ操作を始めて速度を落としたが、衝突を回避することはできなかった」

 サンフランシスコ市警によると、初期調査では、事故は消防車が前方の赤色灯とサイレンを作動させて緊急走行している時に発生した。一人でロボタクシーに乗っていた客は地元の病院に搬送されたが、命に別状はないという。

 カリフォルニア州公益事業委員会(CPUC)は10日、多くの住民や市当局の強い反対にもかかわらず、クルーズとアルファベット傘下ウェイモに対し、サンフランシスコ市全域でロボタクシーによる終日の有料サービスを承認した。両社はこれまで、同市で時間帯や地域を限定した実験的なサービスを実施してきた。