Friday, September 22, 2023 8:15 AM

東レとホンダ、車用ナイロン樹脂のリサイクルで提携

 東レとホンダは、使用済みの自動車から回収するガラス繊維配合ナイロン6樹脂の部品を再生する、ケミカルリサイクル技術に関する共同開発契約を締結し、技術実証を開始した。

 2社は、高温・高圧の水である亜臨界水が、樹脂への浸透性、溶解力、加水分解力が高いことに着目、ナイロン6樹脂を解重合し、高収率で原料モノマーを生成することに成功した。

 次段階で、原料となる樹脂処理量500トン/年規模のパイロット設備の導入および実証実験を進める。まずは使用済み自動車用樹脂部品を、同じ自動車用材料に再生することを目標とする。エンジン吸気系部品のインテークマニホールドを原料とした解重合やモノマー分離・精製技術の開発を進め、車用樹脂部品のケミカルリサイクル技術として、27年近くの実用化を目指す。

 将来は、衣料やフィルムなど、自動車以外の用途にもケミカルリサイクル技術の適用範囲を拡大する。