Tuesday, September 26, 2023 6:48 AM

英ウェイブ、自動運転向けAIモデル「LINGO-1」発表

 英国の自動運転技術開発企業ウェイブ(Wayve)は、自動運転車(AV)に搭載される同社の人工知能(AI)「AIドライバー」の学習と説明機能を強化するため、自動運転用の視覚・言語・行動モデル(VLAM)「リンゴーワン(LINGO-1)」を発表した。

 オート・フューチャーズによると、これまでAIニューラルネットワーク(人間の脳の構造を模した数式モデル)は運転操作に関する意思決定の理由や過程について、限られた理解しか提供していなかった。AIモデルの意思決定と推論能力についてより深い理解を得ることは、ウェイブが自動運転のための安全な運転知能を構築するのに役立つ。

 LINGO-1は、ウェイブの専門ドライバーが運転中に発言した現実のデータを使って訓練されており、運転行動の根拠を説明できる。こうして言語を取り入れることで、AIモデルの解釈、説明能力を高め、訓練するための新しいタイプのデータが与えられる。

 LINGO-1は、解説だけでなくさまざまな運転局面に関する質問にも答えられ、ウェイブはこの機能によってフィードバックを通じてモデルを改良できる。

 ウェイブはロンドンとカリフォルニアに拠点を置き、英国内で試験車両を走らせており、100都市で自動運転システムを展開する最初の企業になることを目指している。