Friday, October 20, 2023 7:02 AM

7-9月の米EV販売、過去最高〜テスラのシェア低下

 米国の電気自動車(EV)販売台数が2023年7〜9月期、四半期で初めて30万台を超えた一方で、業界首位のテスラのシェアは過去最低に落ち込んだことがコックス・オートモーティブのまとめで分かった。

 ロイターによると、7-9月期のEV販売台数は前年同期比で50%近く増加し、新車販売全体に占める割合は過去最高の7.9%に上昇した。ただ、イーロン・マスクCEOが率いるテスラは、競争が激化するEV分野で足場を固めようと価格競争を始めたが、市場シェアは前期の62%から7-9月期は50%に低下した。

 それでもコックスは、10〜12月期中にテスラが納車を始める予定の電動ピックアップトラック「サイバートラック」によって、同社の販売の減少傾向が反転する可能性があるとみている。

 ほかの自動車メーカーは、高インフレと借入コストの上昇に端を発した厳しい需要環境に対抗するため、積極的な値下げを実施している。コックスはこうした状況を「在庫水準の上昇、製品供給能力の向上、価格引き下げ圧力が米国のEV販売の継続的かつ直線的成長を後押ししている」と分析した。

 リビアン・オートモーティブは、7〜9月期の販売台数がアナリスト予想を上回ったことで、年間生産台数目標を5万2000台に据え置いた。

 テスラは、量産型EVセダン「モデル3」の新型を生産する工場の刷新に手間取って生産停止を余儀なくされたため、7-9月期の販売台数が市場予想を下回った。